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  未来思考 10年先を読む「統計力」

[単行本]  神永 正博   著 /  朝日新聞出版  2010/02/05発売
¥ 1,680
在庫状況:在庫あり。
カストマーの平均評価(5点満点):4.5
寄せられたレビューの総数:7
数量
[ REVIEW 1 ] 明るい未来のために読んで欲しい本  評価:5  2010/03/29
少子化、過疎化、高齢化、格差など、日本の抱える諸問題について、
通説とはだいぶ違った現状を見せてくれる。

著者は自分の見解を押しつけるのではなく、
論をまとめる際に不都合なデータを隠すこともなく、
可能な限り客観的に日本の未来像を描き出そうとしている。

ここで提示される統計は、単に未来予想にのみ有用なのではない。
問題解決の土台となるものだ。
問題解決の第一歩は「現状把握」なわけだが、
この現状把握ができていないのだと気付かされた。
先入観と思いこみの議論をいくら積み上げても、
私たちはどこにも到達できない。

日本の将来に関し、あまり明るい展望がないなぁと気落ちするよりも、
これだけより正確で有意義な議論の余地、改善の余地があるのなら、
日本はもっともっと良くなれるんじゃないか? と希望をも感じる読後感だった。

ジャケットを外すと金色に輝く表紙がでてくるのだが、
もしかしたら明るい未来を祈念して、ゴールドの表紙にしたのかな? 
などと考えたり。

統計を駆使し、日本の抱える諸問題に対して客観的かつ生産的な議論を呼びかける好著。
[ REVIEW 2 ] 統計を重視するが故のあいまいさ  評価:3  2010/03/26
少子化・都市化・雇用問題を主に扱った本書、内容はそこまで深いものではなかった。

少子化では様々な統計資料をもとに論理を組み立てているが、結局のところ、何が少子化をもたらしているのかははっきりしていない。
それは私が思うに、数々の統計資料を細かく見すぎて、それぞれの統計をみる上での留意点なども非常に考慮しているが故に、読者に伝わりやすく、かつ簡潔な結論が導けなかったからではないかと思う。簡潔な結論など存在しないと言われればそこまでだが、「はっきりとわかっていません」ということを言うために本を書く必要はないと思う。

あと、前半で少子化を取り上げておきながら、後半の雇用問題では林・プレスコット論文をもちだして生産性と労働人口は無関係と述べている。個々の部分は事実だが、一冊を通して著者が何を述べたかったのかがわからない。

一冊を通して、統計を扱う際には注意が必要ということはわかります。著者の本なら、前作のほうがお勧めです。
[ REVIEW 3 ] 統計を読むことで、物事の新しい側面が見えてくることを示してくれる。  評価:5  2010/03/21
「労働市場改革の経済学」、「なぜ若者は保守化するのか」、そしてこの本書とここのところ続けて読んだ3冊が、同じようなテーマだったこともあり、ほぼ同じことを言っているのが興味深い。

3冊共通に述べられているのは、派遣の問題である。マスコミや政府はあたかも小泉構造改革によって派遣労働者が急増したかのように言われているが、実態はそれ以前から徐々に増加してきたものである。また、この傾向は我が国だけのものではなく、先進国共通のものである。

相対的貧困率も、その意味を知らないままOECD最下位という論調が一人歩きをしている。マスコミは、その定義をもう少し詳しく報道すべきである。

このほか、30年以内に首都圏直下型大地震が起きる確率は70%であるという報道の誤り、80年代以降道路をつくるとストロー効果で地方都市が衰退していく現実。失われた10年の真犯人は労働時間の短縮であるという意外な事実。などなど統計を読むことで、物事の新しい側面が見えてくることを示してくれる。

また、もともと技術者である著者は、日本の技術力は高く、壁は制度にあるという。確かに、なぜアップルやアマゾンにできてソニーや東芝にできないのかととわれれば、頷ける。

ただ残念ながら、この国のあちこちにはびこっている旧弊や既得権、規制などはそう簡単になくなりそうにはなさそうである。
[ REVIEW 4 ] 間違った問題を解かないために必要な力  評価:3  2010/03/10
マスコミや新聞などで騒がれている少子化、高齢化、大地震などについて
様々な統計資料を駆使して再度分析をはかり、本当の問題を見つけるという主旨
になっています。

初めから決まっているような問題でも、それが間違っていれば解決しても本当の解決
にはなりません。統計を駆使して本当の問題を見つける力を養わなければと思わせる
内容でした。
[ REVIEW 5 ] 日本の問題点を”統計的視点”で分析  評価:5  2010/02/25
前作「統計思考力」が面白かったので、今回も購入。
この本もたいへん面白くよく出来ています。

「日本の少子化」「地震」「労働問題」などを、
さまざまなデータを用いて、何が問題なのかを探り、
解決策を提示していく内容ですが、
筆者の語り口が、まるでわかりやすく講義しているかのような文調で、
統計音痴、数字嫌いの人もぐんぐん読めます。

著者の主張としては、TVや新聞のニュースは目をひくために加工されている。
だから、統計的視点でもう一度その真偽を解明してみようというもので、
情報過多の現代社会としては、こうした数字データに基づいた論議というものが
非常に重要であるこということを痛感させられました。



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